いぼ痔とは
いぼ痔(内痔核)とは、肛門の奥(直腸との境)に生じた拡張した静脈を含むクッション組織の脱出であり、りきみや便秘によりうっ血し膨らみ、出血しやすくなります。
出血・排便時の脱出・疼痛を症状とする痔核は、一生のうちで、3人にひとりはその症状が出るといわれています。
いぼ痔の進行度は、次の4段階に分けられます。
治療方法としては、便秘の改善を行い、出血、炎症、疼痛には座薬や軟膏、内服薬を用います。進行度が4度の痔核の場合は手術が行われますが、進行度が2度と3度の場合はジオン(R)注による硬化療法またはEHL(内視鏡的内痔核結さつ術)の対象となります。
ジオン注による治療
[入院不要!]切らない内痔核治療
~ジオン注による内痔核硬化治療について~
内痔核は肛門を閉めるためのクッション組織が緩み、支えきれなくなり、肛門管内に脱出したものです。
脱出の高度なものに対しては、従来手術による切除が行われてきましたが、近年、肛門を閉鎖するという肛門管本来の機能を温存した治療法が注目されるようになってきています。
ジオン注は、中国にて内痔核硬化療法剤として承認されていた「消痔霊 」の添加剤を一部変更した製剤です。
ジオンは下表のように従来の硬化療法と異なり、手術に匹敵する有効性があり、入院も要さず、早期の社会復帰も期待され大変有用な治療法ですが、四段階注射法という独特な手技を用いて投与するため、現在、痔疾患に精通し、内痔核治療法研究会の講習会を受講した医師のみに使用が許可されております。
当院ではジオン注による内痔核硬化療法が可能です。
内痔核の脱出・出血にお悩みの方はご相談下さい。
*止血作用及び無菌性炎症による痔核の繊維化・癒着・固定
*手術よりも早期から症状の改善がみられます。
*3箇所にⅡ度の内痔核を認めます。 *投与28日後。痔核は消失しています。
*再発例に対して再度ジオン注の投与が可能です。
*約半数に肛門部痛が見られますが、痛み止めの内服でコントロール可能で、手術に比し軽度です。
EHL(内視鏡的痔核結さつ術)
従来の手術による方法では術後の疼痛が大きく、「手術をしたらとんでもなく痛かった」という話がよく聞かれます。
当院で採用しているEHL(内視鏡的内痔核結さつ術)は、内視鏡を用いたゴム輪でいぼ痔を結さつする新しい治療法で、術後の痛みはほとんどなく、外来で短時間で行えます。
長年にわたり感じられてきたおしりの苦痛から、開放されてみませんか?
EHL(内視鏡的内痔核結さつ術)は、内視鏡を用いていぼ痔をゴム輪で結さつし、治療する方法です。5分程度の短時間で行え、入院は不要です。術後の痛みはほとんどなく、排便も含めて普通の生活が送れます。