大腸内視鏡検査とは
現在、大腸がんを発見する方法としては『全大腸内視鏡』が推奨されています。
大腸内視鏡検査には、「痛い検査」「検査の前の下剤が大変」といったマイナスイメージ がつきものですが、当院では多くの症例経験による挿入技術(日本消化器内視鏡学会専 門医)や鎮静剤の併用によりほとんどの方が無痛で検査を受けられており、遠方よりの来院も多数あります。
検査の前処置も、通常の半分の量ですむよう工夫しております。必要な場合、大腸ポリープの切除も同時に行っております。(入院は不要です)
当院では、消化器内視鏡技師の有資格者が介助致します。
最新の内視鏡自動洗浄器を使用し、感染の予防と安全な内視鏡検査に務めています。
- 健診で便潜血陽性だった
- 血便が出る
- 便秘・下痢など排便異常が続く
- 血縁者に大腸がん患者がいる
……という方は、お早めにご相談ください。
大腸ポリープ切除について
近年、食生活の欧米化により大腸がんは増えてきています。国立がん研究センター2020年予想では罹患数は男女計で第一位(男性3位、女性2位)、がん死亡数予測では男性で第2位、女性ではすでに第一位となっております。
前癌病変である腺腫性ポリープを内視鏡的に切除することにより大腸がん発生率の低下と大腸がん死亡率減少の効果が知られています。
EMR(内視鏡的粘膜切除術)
20mm以下の良性腺腫や粘膜内早期癌に対して安全・確実に切除する方法です。
粘膜下層に局注針で生食を注入して病変を持ち上げ、スネアで絞扼し高周波電流を用いて焼灼切除します。
切除部位は熱傷となり、血管の多い粘膜下層に熱が及ぶため合併症として後出血が0.5-1.0%の確率で発生。
出血リスク低減のため断端をクリップで閉鎖します。
コールドポリペクトミー
近年、広く行われるようになってきた方法で当院でも多くのポリープ切除で実施しております。対象は10㎜以下の癌を疑う所見のないポリープで、方法は病変を周辺の正常粘膜も含めてスネアで絞扼し、通電せず、いわゆる生切りで切除します。切除直後は少し出血しますが、自然に数分間で止血し、切除後の出血・穿孔のリスクが極めて低いとされています。抗血栓薬内服中でも出血リスクが上がらないとも報告されています。
切除までの工程が少なく短時間で複数のポリープ切除が可能なことから、従来は放置されていた5mm以下の微小なポリープもすべて切除し、クリーンコロンを目指すことも可能です。
大腸内視鏡のながれ
患者さまに不安と苦痛を与えない確実な検査を行います。
当日朝は、基本的に絶食ですが、乳製品以外の飲料は飲んでいただいてかまいません。
他医院の一般的な量の半分です。
緊張を取り除き、検査時に痛みを感じないようにするのが目的です。
これによって、検査を受ける方の半数以上が、自分でも気がつかないうちに検査が終わります。
通常5分以内で大腸の奥まで到達し、そこから戻りながらもう一度観察します。また当院では、ポリープ等があれば、必要に応じて検査時に切除します。処置を行う場合の所要時間は、20~30分程度です。
検査終了後、2時間安静で様子観察後、実際の画像をご覧いただきながらわかりやすくご説明いたします。
*検査当日は、車でのご帰宅はご遠慮ください。
*細胞を取る検査を行った場合、その結果は後日ご説明いたします。